2004年―夏―甲子園
選手がマウンドに集まり、一斉に人差し指を青空へ突き出した
嘗ての甲子園(全国高校野球選手権大会)では、北海道勢と言えば1回戦敗退が指定席のように、勝ち進んでも精々ベスト8止まりでした。昔から「雪国のハンディ」という言葉が敗因の代名詞となり、同じ北海道民からしても、「せめて一つは勝って欲しい」という願いがある程度で、「優勝」など口にする事はありませんでした。しかし、それを覆し、深紅の大優勝旗がはじめて津軽海峡を越えました。しかも強豪を次々と破り、決勝は、その同年春の優勝校に、伝説ともなる打撃戦の末に打ち勝って・・・。
優勝の瞬間、北海道中が感動と興奮に包まれました。それと同時に、彼等は「雪国のハンデ」という言葉を過去のものにした。
◇ まずは踏み出そう はじめの一歩を! ◇
彼等のこの偉業は、希望をはっきりとした目標に変換し、一歩ずつ確実にその実現に向かい本気で挑戦をした結果であると私は考えます。そして、彼達がそこに踏み出した第一歩があるように、それぞれに存在する希望に近づく為、私達も「今」勇気あるその一歩を踏み出す時です。これから私たちに訪れる未来には幾つもの形が待っていますが、「今」という時間は、皆平等に一つしかありません。目の前にある未来もほんの少しだけでも行動する事により、それが現在となり、そして過去へと変わっていきます。
私たちは常に、過去・現在・未来という時間の流れの中に存在しています。その流れを変える事が出来るのは私たちの「意識」ひとつです。
◇ 眠っている潜在意識を呼び起こそう ◇
人の意識には、潜在意識という巨大な無意識の世界があります。たとえば、催眠術で催眠状態の人がまったく意識していないのに、歩いたり会話をしたりします。これは、意識以外に無意識という自己が存在するからです。私たちの中には、まったく異なった二つの自己が存在しています。一方の自己は明確な意識をもって、他方は無意識の中にあります。その為、意識していない方の自己の存在について気がつく人は多くありません。意識と無意識、この二つは相互に作用しあいますが、実は、意識は無意識が表面に現れたごく一部分なのです。これを氷山に例えると理解しやすいでしょう。人間の意識の中では、氷山が海面に隠れている部分が無意識であり、意識に比べてはるかに大きく巨大な力です。この潜在意識は、記憶や本能的エネルギーの宝庫であり、肉体を無意識のうちに働かせる司令塔に例える事が出来ます。このような機能を持つ潜在意識の能力を一言で表現すると、「思っていることは実現される」と言うことです。有名な例として、アメリカの学者が、夢の中で古代の楔形文字を解読した話があります。夢は意識の下層に隠れたものが、刺激によって露出するものであり、夢の中で問題が解けたと言う事は、潜在意識の力で、問題を解いたと言えます。「今」この大きな可能性をもつ潜在意識を呼び起こし、うまく活用する事によって、やがて私たちにも、不可能とされる事にも挑戦する瞬間、更には、それを達成できる瞬間が訪れるかも知れません。
あの夏、「優勝できるはず無いべさ」と言う人が北海道にいなくなったのと同じように。
◇ おもいっきり描こう未来への地図 ◇
私たち青年会議所も過去・現在・未来という時間の流れの中に存在しています。
この「士別」の地に、青年会議所が第一歩を踏み出した瞬間から、半世紀にわたり無数の英知と勇気と情熱を絶やさず受け継ぎ、「今」ある私たちは、「明るい豊な社会」「活力ある故郷」への希望を輝かせ、常に新しい目標を設定し、その実現に向かう為に私たちJayceeが率先して、未来への地図を描き続けなければならないと考えます。たとえそれが、周りから笑われるような事であっても。たとえそれが落書きであったとしても。新しいドラマは誰が書いたって構わないものだから・・・。
私たちのいる「今」を変えていきたい・・・
結果を恐れない、はじめの一歩を踏み出す「勇気」を持って。
心かよい合う「真に豊かな社会」を創りたい・・・
私たちが先駆者となり、輝き続けるための「元気」を発信して。
2007年度(社)士別青年会議所は、『今放とう流れを変える勇気の一打!呼び起こせ未来につなぐ大きな波を!』のスローガンのもと、「勇気」と「元気」をもった、魅力ある光り輝く存在でありたいと考えます。
|